私はこの年になるまで、完全無添加の明太子を食べたことがありませんでした。なので、いつの頃からか、機会があれば一度食べてみたいと思っていました。しかし「明太子は無添加では出来ない」というのが業界の常識と言われるだけあり、そう簡単に出会えず。結局、無添加明太子の製造元情報を得たのは、世の中にインターネットが普及してからのことでした。
その製造元は九州は桂川という地域にありました。幸い通信販売を行っているとのことだったので、早速取り寄せることに。と思ったのですが...結局、取り寄せることはしませんでした。なんだかふと、直接店舗を訪れて購入したいと思っちゃったんですよね。今思えば...当時の私は何でも簡単に入手出来てしまうことに、何か物足りなさを感じていたのかもしれません。 ・・・ あれからどのくらいの歳月が経ったのだろうか。 カフェで腹が満ちた後、我々は「完全無添加の明太子」を求め、博多から少し離れた町、桂川(けいせん)へ向かいました。桂川駅で降りると、歩いてすぐの所に目的の店「喜なりめんたいこ 茜屋」さんはありました。いやしかし静かな街ですね、桂川って。博多や天神とこんなにも違うのかと思うくらい。空気もきれいで、思わず何度も深呼吸をしてしまいました。 ・・・ 旅から帰って1週間後。 旅友を我が家に招き、今回の旅の「反省会」という名の試食会を行いました。 試食に用意したのは、生(中辛)、生(辛口)、炙り(中辛)、炙り(辛口)の四種。素材の善し悪し、化学調味料の有無多少を知るには加熱をするに限ります。ゆえに炙ったものを用意しました。先ずは生を食べ比べ、のち、炙ったものをという順でいざ試食。 ・生(中辛):ゆっくり味わうと、素材の旨さ、調味料が優しくふうわりと。 ・生(辛口):外側にまぶしてある唐辛子の香りが良い。ただ、それが風味の繊細さをマスキングしてしまっているかも?辛味に弱い人は特にそう感じるかも? ・炙り(中辛):香ばしさが加わり旨味が前面に。非常に美味。 ・炙り(辛口):基本的に中辛と同様。若干辛さが和らいだ? とまぁ、感想はざっとこんな感じ。 生(中辛)を食して先ず思ったのは「こんなに魚卵を感じたのは初めてかもしれない」ということでした。これを口にすると(しなくてもだけど)市販のものが如何にコテコテに作られた味なのかということが良く分かります。炙ったものも同様。魔法の粉を多用したものは、焼くと味が分離したり違和感のある香りが出たりしますが、この明太子はそんなことが一切なく。口に含むと何とも言えない優しい香味が広がりました。当然、食べ終わった後に舌がビリビリすること(唐辛子じゃなくてね)はありませんでした。 明太子といったら白飯でしょ。という事でもちろんご飯を炊きました。ちなみに、合わせる米はやはり九州のものが良いだろうと思い、合鴨農法で有名な古野隆雄さんが作りし無農薬栽培米(五分づき)を用意。それを土鍋で炊きました。実はこのお米も一度食べてみたかったんですよねぇ(そんなのばっかり)。で、米の感想ですが...これが甘くて実に美味しかった。さらに、オコゲに醤油を垂らし食べたらこれがまた... 渡辺あきこさんのレシピをちょいと拝借して、明太子を使った炊き込みご飯も作ってみました。このレシピ。最小限の調味しかしないので、明太子の力量がモロに試されるのですが、結果はほぼ期待通り。あざとくない、とても上品な仕上がりとなりました。 * おまけ * 持ち帰った明太子と後日配送してもらった明太子を食べ比べたところ、かなり風味の差がありました(後者の方がなお旨し)。以前紹介した煮貝もそうでしたが、やはり無添加の食品は輸送の仕方が重要、命ですね。ということなので、持ち帰りに時間がかかる場合は、業者に配送してもらうことをオススメします。お土産を渡した皆様。大変申し訳ありませんでした。
by taka-sare
| 2008-12-20 05:41
| 飲む・食べる・呑む
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