近頃、ジャンルを問わず、プレミアム商品が流行っています。
(「ちょっと投資すれば贅沢出来る」という金額設定がミソなんでしょうね) 例えばビール、例えばペットボトルのお茶、例えばシャンプー...等々。 最近は出過ぎの感があり、ちょっと敬遠気味の私ですが... そうは言っても、やはり気になってしまうのが人の性というもの。 そんな中、よもやの会社が「プレミアム」なる銘を打った商品を世に登場させました。 それがこれ... [富士酢 PREMIUM](飯尾醸造) 原料と製法にこだわり抜いて生まれたのが「富士酢プレミアム」です。京都・丹後の山里で農薬を使わずに栽培した米をJAS規格の8倍量使用。昔ながらの静置発酵をさらに極めた一徹な「造り」。やさしい香り、穏やかな酸味、そして円熟の旨みが堪能できる極上の純米酢が仕上がりました(ラベルより引用)。 現在、新宿高島屋で催されている「味百選(24〜29日)」にて、富士酢プレミアムが先行販売されると知り24日に足を運び購入しました。 飯尾醸造のブースにて、今年の初めに伊勢丹の催事場で林檎酢を購入した旨を5代目に伝えると、お忙しい中、とても丁寧な対応をして頂き...さらに色々なお話までして頂きました。仕事の邪魔にならぬよう、早々に帰るつもりだったのですが...農の話でスイッチが入ってしまい...ついつい長話(苦笑)。 それだけでも恐縮だったのに... なんと、帰り際にお土産まで頂いてしまいまして... もう、恐縮×恐縮。 5代目。本当にありがとうございました。 この御恩は、いつの日か必ずや体でお返しします。 (あ、変な意味ではないので。念の為) 恐々謹言 ・・・ 翌日25日の夕飯は、富士酢を使ったものを。 [食前”酢”] 私は催事場でテイスティングをしていたので、妻にレギュラーとプレミアムの違いを試して貰う。何も言わずにグラスを出すと...「あ、全然違う!左がプレミアムだね」。はい正解〜。曰く、プレミアムはそのまま飲むのにもいいね。確かに。 富士酢プレミアムは、ラベルに書いてある通り、香り、酸味共、とてもやさしく穏やか。5代目も仰っていましたが、酸味が目立たなくなったことで、お米の旨みや甘味がとても感じられるようになっています。故に一舐めすると「あ〜、米酢って米から出来ているんだよなぁ」と実感することが出来ます。 まぁ、それって当たり前のことなんじゃあ... でも、他のメーカーの酢では、なかなかそんなことは思い浮かばないですから。 お土産の中身はコレ。そう、お米(当然、無農薬米)。 何でも、今年は無農薬栽培を始めて以来、最高の出来だったのだとか。 米粒は見事に揃っており、香りもグー。 土鍋で炊くと、辺り一面、馥郁たる米の香りが漂い...嗚呼もう我慢出来ません。 そこで、お櫃に移す前にチョイと塩むすびを作ってみる。 米食いなら当然ですよね?(笑) 少し冷ました後、頬張ると...こりゃウメー。 なるほど、こりゃー酢が旨いわけだわい、と納得。 米の友にと角煮を作りました。 いつもは米酢レギュラー版を使って煮込んでいますが、もちろんこの日はプレミアムで。出来上がった角煮を頬張ってみると... あー、風味が違う!! コクがあって、かつ、まろやかで、上品。ウマー。 ん〜、こりゃあ、お米のお友達も呼ばなければ... で、用意したのはこの三本柱。 ・小鳥のさえずり(2002詰) ・真穂人 上槽中汲(2003詰) ・生もとのどぶ 仕13号 +13.5 主に、神亀2種は他のおかず(魚)と共に、どぶは角煮と共に。真穂人は、その名が飯尾醸造に合っているなと思い。いやしかし、真穂人を飲むのはかなり久し振りかも。 角煮の後は、もちろん「おこげ」をば。 はつかり醤油をつけて食べればもう、うんめぇ煎餅の出来上がり。 米&米。発酵&発酵。こりゃまた、酒がすすむだすなぁ〜。 食後のデザートはこれ。 「バニラアイス 〜にごり林檎酢をかけて〜」 旨い。けれど...う〜ん。 アイスがちょっと負けているなぁ。 がっぷり四つに組ますには、もっと濃厚なやつが相手でないとアカンな。 ・・・ 酢に始まり酢に終わったこの日の夕食。 それ故だからでしょうか。 酔いの回りが緩やかで。 とても快適な一時を過ごすことが出来ました。 はぁ〜、良い酔い。 本当なら、レギュラー品にプレミアムの名を付けてもいいくらいの富士酢。 それなのに、何故「PREMIUM」なる商品を新たに造ったのか。 ・・・ しかし一方で、富士酢独特の香りを敬遠される方も事実あり、これは父にとって長年の最も大きな悩みでした。念のため申し上げますと、この香りは、原料米をたっぷり使うこと、また昔ながらの製法で造ることによる米酢本来の香りですが、現在の安価な原料で簡単に造る酢に慣れたお客様の中には、違和感を覚え、受け入れてもらえないのです(引用:BLOG 飯尾醸造 酢を造るといふ仕事 2007.10.05)。 ・・・ 偽物が跋扈する世の中においては、本物が異端となり敬遠される。 これはまさに、その一例だと思います。 香りを押さえた酢が出来ないかと試行錯誤をすること20年余。 遂に今年、4代目(現当主)と5代目の悲願だったお酢(プレミアム)が誕生しました。 その努力と情熱には、ホント頭が下がる思いです。 富士酢プレミアムは、今までの富士酢とは表情を異にするお酢でした。 なるほど確かに、富士酢の持つ特徴的なムレ香が抑えられています。 お米の甘味を前面に感じることが出来ます。 これは「プレミアム」の名に恥じない素晴らしいお酢だと思います。 でも待てよ...と考える。 もし、過去から、酢本来の香りが理解されていたとしたら... 4代目と5代目は、このお酢を造ろうと思わなかったわけだから... (いずれ、違うアプローチから造ろうと思ったかもしれませんが) このお酢が誕生したのは... 真っ当なお酢が理解されていなかったから... 果たしてこのお酢の誕生を、手放しで、喜んで良いものなのか。 金色のお酢を前にして、暫し考える。
by taka-sare
| 2007-10-27 14:09
| 飲む・食べる・呑む
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