カテゴリ:音楽・芸能・芸術( 50 )

[子供から玉三郎まで]

25日夜は、スーアルアグンの来日公演(すみだトリフォニーホール)に。

来日が決まったときは「まぁ今年は行かなくていいか」と思っていました。するとその日に出張の予定が入りました。その後、なんの気なしに公演内容をチェックしたら。「ゲスト 東京中低域」という箇所を発見。念のため説明をしておきますと...東京中低域というのは、バリトンサックスのみ(12名)という風変わりなバンド名です(サックス以外は肉声しか使用禁止)。うーむ、どんなコラボになるのか気になるなぁ。ちきしょー、と思っていたら。先日、出張の予定が急遽変更になりました。

というわけで、公演当日、急遽錦糸町へ足を運ぶ事になった次第。

・・・

過去に何度か書いているので、今回は心に留まった事を幾つか簡単に列記。

席の近くに1歳前後のお子さんが。ジェゴグは大音量。大丈夫かなと様子を伺うと...ジェゴグの演奏に合わせ静かに手を叩き。舞踊に合わせバリ舞踊特有の指使いを真似していました。ジェゴクの演奏は大音量でも耳障りではないが...どうやらそれは乳児も同様らしい。

坂東玉三郎氏が鑑賞に来ていた。彼は20年近く前にバリ島に行った際、バリ舞踊やジェゴグに魅せられ。以来スアールアグンとは親交が深いのだとか。おばさま方はスウェントラ氏にきゃあきゃあ、玉三郎氏にきゃあきゃあ。

公演の合間に「私は今年で還暦です(日本語)」とスウェントラ氏。で、着ていたご自身の服をつまむ。その服の色は赤。なるほど、茶色だった服を途中で赤に着替えたのはそういうことだったのか、と納得。茂木先生が言うところの「アハ効果」ってやつですかね。すっきり。ちなみに隣のご婦人方は笑いながら「なんて言っているのか分からないわねぇ」。えーっと、オールジャパニーズですけれど...。

その際(私が知る限り初めて)スウェントラ氏が息子さんを紹介。曰く、芸大を卒業したそうで。で、彼の卒業作品(ムバルン)を演奏となった。古典に新しい息吹を注ぎ込んだ楽曲でなかなか良かった。

東京中低域とのコラボはビミョー?でも面白い試みだったと思う。やりようによっては面白い演奏になりそうな気がする。今後に期待。って、もうこのコラボは無いかな。

とまぁ他にも色々とありましたが、とりあえずこんなところが印象に残りました。

・・・

ホールでもらったパンフから、気になったものをご紹介。

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・ファジル・サイ・プロジェクト
・ザキール・フセイン&マスターズ・オブ・パーカッション
・ジョゲッ・ピンギタン(追記:予約完了)

特に気になったのは、バリでもなかなか観る機会の無いと言われる、幻のバリ舞踊とガムラン「ジョゲッ・ビンギタン」。とりわけ、最後のレゴン(踊り子)と呼ばれる「二・クトゥット・チュニック」の踊りは必見です。演目は「チャロナラン」と「チョンドン・レゴン」他(一人の踊り手が次々に役柄を替えて演じたりします)。こんな機会は滅多にありません。バリに興味がある方はもちろん、舞踊に興味のある方は是非(参考:ジョゲッ・ピンギタン 来日公演2008 )。

天才タブラ奏者、ザキール・フセインの演奏、北インドと南インドの融合も見逃せないなぁ。



* ジェゴグ 過去記事 *
暑い日の熱い音楽
恒例の暑気払い(前編)
恒例の暑気払い(後編)
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by taka-sare | 2008-08-26 03:07 | 音楽・芸能・芸術 | Comments(0)

[歩いても歩いても]

久しぶりに平日に休みがとれたので、昨夜は映画を観に行きました。
映画は、是枝裕和監督の「歩いても歩いても」。

結論から言うと、これが近年稀に見る秀逸邦画で。
とても充実した映画鑑賞となりました。

・・・

とある家族のとある一日の話。
ただ、淡々と、粛々と、小さな抑揚を持って話は進行する。
強烈なメッセージとかそういったものとは無縁の世界。
あざとい演出も、出過ぎた演技もない。
どの小さなストーリーも引っ張りすぎず、明確な答えも出さない。
それゆえのリアルさ。

各場面は一つ一つ丁寧に作られている。キャスティングも良い。
特に樹木希林は見事なまでにその存在感を示していた。
何も出来ない父親の姿を見たときの、次男の気持ちを思うと何とも切なくなった。

「人生は、いつもちょっとだけ間にあわない」

所々でクスっと笑い、時にズキっと胸が痛む。
さりげない言動だけに、ジワリジワリと心のひだにしみ込んでくる。

・・・

観る側がどのような人生の重ね方をしてきたか。それによって見え方、感じ方が変わってくる。そんな映画だと感じました。
興味がある方は是非映画館で。その方がこの映画の良さに触れる事が出来るかと。
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by taka-sare | 2008-07-19 23:59 | 音楽・芸能・芸術 | Comments(2)

[続:Next Day]

さて、腹も心も満ちたことだし。この後はどこへ行こう...

「いつもの"あの"ルートを辿ったんじゃないの?」

うーん鋭い。確かにそれは脳裏を過りました。しかし。
このあとは、お決まりのルートどころか、もう飲むことはありませんでした。
意外ですか?はい、そういう日もあるのです。

・・・

先ずは新橋へ行き、その後、ブラブラと歩きながら有楽町へと向かうことに。
新橋では、Tにてスイートなブツを入手。有楽町では、カメラな店やノーブランドなブランド店などに立寄り、必要なものやそれほど必要でないものなどを入手。と、ここで、物欲まみれな自分に気付く(遅い?)。こんなことでいいのか?自問するも答えは出ず。そこで、ブツのことはブツに聞いてみようと、奈良から上野に出張中のあの御二方を訪ねることにした。

e0011761_18502177.jpg夕方頃になれば割と空くと聞いていたが、会期があと僅かだったからか、平成館の前にはいまだかなりの数の人が列をなしていた(約一時間待ち)。さてどうしたものか列を見渡すと、その大半は修学旅行生と御年配の方々。ということは...それほど長居はしないだろう(夕飯前だったので)。そう予想した私はしばし敷地内で時間を潰すことにした。


e0011761_1850851.jpg

六時頃にもう一度会場を訪れると、狙い通り、そこに先ほどの行列はもうありませんでした。





以下、簡単に感想をば。

薬師寺展の一番の見所と言われていた日光・月光菩薩立像は、いつもの神々しさ?が影を潜め、代わりに人間っぽさが前面にあらわれていた(ように感じた)。光背が取り外されていたから?いつも中央に鎮座している薬師如来が不在だから?はたまた、あらゆる角度からなめ回すように観ることが出来るから?いずれにせよ、薬師寺で観るよりも大分身近に感じられた。

初めて見た両菩薩の背中は、艶かしく、かつ、躍動感に満ちあふれていた。
とにかく写実的で芸が細かい。例えば着衣の質感とか、足の指の甘皮の部分とか。
観る角度で重心の具合とか表情の具合がコロコロ変わるのは面白かった。おそらく、四方八方からじろじろと観ることが出来なかったら、ここまで感じることは出来なかったことだろう。東京国立博物館専属の展示デザイナーである木下史青の力によるところもあるのだろうか。

他にも思ったことはあったはずだが、それを書くにはちと時間が経ちすぎた。
ということで、とりあえず両菩薩像についての感想はこれにて。

他にも興味深い展示物があったが、それらについては割愛。
ハートマーク模様が印象的な「三彩多嘴壺」は妙に心に残った。

・・・

帰宅した後、購入したブツを並べる(写真は一部)。


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e0011761_0275222.jpg[新橋で入手したスイートなのブツ@たちばな]

前回は「さえだ」だけだったので、今回は「ころ」も購入。違いは形状のみ。しかしその違いで随分と印象は変わるのだと思い知る。やはり形状は大事。ちなみに私は「さえだ」が好みである。


e0011761_18492356.jpg[ヘッドフォン@AKG]

本当は高校時代から狙っているSTAXかゼンハイザーを考えていたのですが、資金不足の壁は越えられず。そこで不可(負荷?)の少ないこちらを購入した次第。もっとも、今そんな資金があったら、飲みか旅行か新型ミルかエスプレッソマシーン等に使うだろう。


菩薩を観て心が穏やかになれど、直ぐさま物欲に支配される私。
でもいいのだ。煩悩あれば菩提あり、なのだから(誤用)。

我ながらいい加減なこと言っとんなぁ、と自らに突っ込みを入れながらかりんとうをボリボリ。結局この日悟ったのは「さえだの方が風味を楽しめる」ということでした。

こうして、我が誕生日の翌日はゆるりと過ぎ去っていったのでした。
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by taka-sare | 2008-06-17 00:40 | 音楽・芸能・芸術 | Comments(4)

[りゅうと]

もう一つ群馬話をば。

群馬出張の際、初めてお会いした方にこんなお土産を頂きました。


e0011761_181979.jpg[りゅうと] 雪国あられ株式会社

かつてブームとなった「ぬれ煎」ならぬ「ぬれおかき」。確かこれは、特産のお米を使ったもので何か出来ないか、という思いから生まれた商品と記憶していますが...
違ったかな?



コレを見て、ああ彼処のお菓子かと思った方は、なかなかの新潟通。
(たとえ知らなくても、勘の良い方なら「雪国」でピンときたかと)
因みに、この「りゅうと」という名は、新潟の代名詞である(?)「柳都」から来たのは言うまでもありません(新潟の芸妓さん達は「柳都さん」と呼ばれるそうです)。

しかし。。。
私が「りゅうと」と聞いて先ず頭に浮かべるのは、このお菓子に非ず。
音楽好きの私は、先ずコチラを思い浮かべてしまいます。


e0011761_1813635.jpg[蟹] TABLATURA

リュート奏者「つのだたかし」氏率いる音楽集団、タブラトゥーラ。古楽からオリジナルまでこなす、異色の古楽器バンドとして知られており、バンドのメンバーは皆実力者揃い。
好き嫌いは別として、奏でる音楽は皆良質。


初めて聴いたのは、学生時代だったから...
あれからもう、5年もの月日が(大嘘)経ってしまったのか...
このバンドを知ったきっかけは、確か我が恩師が「地元のホールに来るから行ってみな」と紹介してくれたのがきっかけだったと記憶しています。

そういえば...
全然関係ありませんが、そのコンサートに行った際、その足でキャンプをしに友人達と車で水上へ行ったのですが...群馬県に入ったあたりで、道路の両脇がやたらキラキラしていたので、何事かと目を凝らしてみると...なんとそれは全て車やバイクの光。そう、まさにこの時、群馬の族(屈指の巨大組織)が警察の網にかかった直後だったのでした(後日、全国ニュースで報道されていた)。因みに。「うぉー、すげー!」と見とれながら運転していたら、全員からガンを飛ばされたのは言うまでもありません(その数は100や200ではすまない量だったような)。あれから随分と経ちますが、その時の光景は今もなお鮮明に覚えています。

なので、タブラトゥーラのことは一生忘れることは無いでしょう(笑)。
(そういえば、偶然にもこの話題も群馬繋がりだなぁ)

閑話休題。

と、頂いた「りゅうと」から昔のことを思い出した私は、帰宅後「タブラトゥーラは今、どうしているのかなぁ」と今現在の彼らの活動をネットで検索してみることに。すると、なんと偶然にも、その翌日に東京でライヴを行うとあるではないですか。これも何かの縁かもしれないなぁ。そう思った私は、その翌日、ライブの行われるホールへと足を運ぶことにしました。が...

ホールまで行ったら、何故か突然、気が乗らなくなり。
結局、演奏を聴くことはやめ、ホールを後にしたのでした。
うーん。あの時の気持ちの変化は一体なんだったのだろう。
身心共、求めていなかったのかなぁ。



* おまけ *
「つのだたかし」と聞いて「”あの”新聞」や「メリージェーン」を思い浮かべた方。
お察しの通り、漫画家の「つのだじろう」氏と、歌手の「つのだ☆ひろ」氏は実の兄弟です。ちなみに確か4兄弟だったと記憶していますが(もうひとりは床屋だったような...)記憶は定かではありません

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by taka-sare | 2008-03-01 03:37 | 音楽・芸能・芸術 | Comments(2)

[鳥獣戯画を垣間見る]

現在サントリー美術館にて開催されている展覧会に行ってきました。


e0011761_21624.jpg「鳥獣戯画がやってきた!」
 ー国宝「鳥獣人物戯画絵巻」の全貌

前期:11/3〜11/26
後期:11/28〜12/16

※ 前期と後期で場面変え、展示変え有り




あれは20歳の頃だったか。私は京都に行った。
その際、鳥獣戯画目当てに高山寺に足を運んだ。
しかし、目当ての絵巻はそこには無かった。
全て上野に出張中だったのである。

故に、今回対面した時は、涙で暫く作品が見ることが出来なかった(イメージ)。

・・・

17:00頃、サントリー美術館に到着。
以前行った北斎展ほどでは無いにしても、展示物が国宝ゆえそれなりに混むのではないか?そう思った私は、土日を避け平日に足を運ぶことにした。
で結果はというと。
会場内は、多くもなく少なくもなく。それなりにいる...と言った状態だった。
(それでも、全部見終わるまで2時間弱かかった)

作品は3階と4階に展示されており、先ずは4階からという順序になっていた。
誰もが知っている高山寺の「鳥獣戯画」は4階の最初に展示されていた。
それ故、その周辺は人が集まり列になっていた(巻物故、尚のこと列になる)。
ならば空いている所からまわろうかと思うも、今回は特に急いでいるわけでもなかったので、のんびり順路通りにみていくことにした。

以下、ざっくり感想。

・・・

鳥獣人物戯画絵巻(甲・乙・丙・丁)は色々な人によって描かれていると言われているが、個人的には甲巻の筆のノビノビとしたタッチが印象に残った。他の作品と比べても、線が生き生きしているといった感じ。蛙や兎たちの足腰の雰囲気が良い。質感あり。表情もいい。動いているように見える。

やはり本物を見ておいて良かった。
何でもそうだが、コピー等では伝わらない部分が沢山あるということである。
今回は、筆致の違いを見られただけでも、行った甲斐があった。

鳥獣戯画は筆者も主題も未だ謎のまま(諸説いろいろ)である。
それ故、当時に思いを馳せながら...といった具合に、想像力や考察力を働かせながら作品を見ることとなった。これがなかなか楽しかった。

時にそれは面倒に感じることもあるのだが、鳥獣戯画に関して苦にはならなかった。おそらく、特に説明が無くても、絵を見ているだけでその様子が伝わってくるからだろう。
これだけ長い時を経ていても、説明が無くても、様子が伝わると言うことは?
結局、昔も今も人のやること、考えることは、大して変わっていないということなのか。

それはさておき、最後の方に展示されていた「勝絵絵巻」「放屁合戦絵巻」。
いつの世も、こんなん考えるヤツがおるんやねぇ...
後ろにいた若いカップルが、この絵を見ながらこんな会話をしていた。
面白くて、つい笑みがこぼれてしまった。

女「賜物比べってなあに?」
男「ん?よくわからん」
女「(絵を見て)あ、そういうことか(と失笑)」
男「あぁ...」
女「でも、面白いねー。これなんて凄いよ!」
男「うんホントだね。でも...最低な絵だよな...ほんとサイテーだ」
女「あはは」

やっぱり、女性の方が許容範囲が広いのかなぁ。

よく分からないという人は、是非足を運んでその目でご覧あれ。
どういうことなのか、一目瞭然なので(笑)。

・・・

e0011761_4281416.jpg最後に。
強いて、今回の展覧会の残念だった点をあげると...

鳥獣人物戯画は絵巻物。
故に、やはり、クルクルと開きながら見たかった。
文字通り、スクロールさせながら。
そうすれば、格段に面白いと思うんだけどなぁ。
はい、無理難題、むりなんだい。

(注:写真のビールはこの日飲んだもの。特に意味なし)
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by taka-sare | 2007-12-01 04:38 | 音楽・芸能・芸術 | Comments(2)

[フィンランド音楽祭]

先日この場で、映画「かもめ食堂」を観たという話を書きました。その際私は、mixiにて、この映画をシベリウス(フィンランドの作曲家)の交響曲に例えました。

その際「あーそういえば、シベリウスなんてここしばらく聞いていないなぁ」となりまして。「ならば、久し振りに聞いてみるか」ということになりまして。「じゃあいい機会だから、シベリウスの曲を聴き倒すか」ということに(毎度の事ながら単純な展開だなぁ)。そんなわけで、今週は、寝ても覚めても(?)シベリウスという日々を過ごしました。


e0011761_2155535.jpgCDラックから取り出したところ、シベリウスに関するCDは10枚ありました。クラシック音楽は、同じ曲でも指揮者や楽団によって「これって同じ曲?」と思えるほど違うものになってしまいます(例えば、Queenの「We will rock you」を、Keiko Leeがカバーしたくらいに?)。なので、同じ曲のCDを買ってしまうこともしばしば(お陰でCDの枚数が増えること増えること)。

実際、10枚の中には、交響曲第1番が2枚。交響曲第2番(シベリウスの交響曲で一番有名)が3枚ありました。

ちなみに。10枚の詳細は以下の通りです。

・交響曲第1番 他:セレブリエル指揮/メルボルン交響楽団
・交響曲第2番:バーンスタイン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
・交響曲第5&7番:バーンスタイン指揮/ウィーン・フィル・ハーモニー管弦楽団
・シベリウス交響曲全集:ベルグルンド指揮/ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団
・交響曲第2番 他:レヴァイン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団


以下、指揮者毎にCDの感想をてきとーに書き連ねます。
興味がある方はどうぞ。

・・・

セレブリエル
とにかく熱い!!
演奏は何度か転けちゃうけれど、それでも気持ちの良い演奏。好演。
聴いていてワクワクする。これはライヴで聴いたら面白かっただろうなぁ。

バーンスタイン
思い起こせば、始めて聴いたシベリウスのCDは、バーンスタインが指揮したものだった。バーンスタインの演奏は良くも悪くもスーパー・ロマンティック。故に、これがデフォルトになってしまうと、他の指揮者の演奏が物足りなくなってしまう。事実、私は学生時代、暫くの間、他のシベリウスの演奏を聴くことが出来なくなった。
2番はバーンスタイン節炸裂でちょっとスケールが大きすぎる感があるが、それでも素晴らしい(北欧的ではないけれど)。
5番はとにかく美しいの一言。1楽章の出だしの数小節で、もう昇天してしまいそうに。この5番の演奏は、ウィーンフィルの奏でる美音を聴くだけでも価値あり。

ベルグルンド
始めて聴いた時は「えらいさっぱりとしていてクールだなぁ」と思ったものだが(きっとバーンスタインのせい)、改めて聴くと、これぞ本場ものという説得力があって素晴らしい。流石はフィンランドの指揮者&楽団の組み合わせ。
人によっては物足りなく感じるだろうが、これは間違いなく名演揃いの全集。

レヴァイン
最強楽団・ベルリンフィルを擁するだけあり、演奏技術、音色共、文句なしに素晴らしい。が。どうも今ひとつピンとこない。というか肌に合わない。うーん、レヴァイン特有の熱い演奏は、北欧音楽には向かないのか?嗜好の問題?


久し振りに聴いたシベリウス。
十数年前に聴いた時と印象が違うものもあれば、変わらぬものもあり。
四者四様、それぞれの味があってとても面白かった。

・・・

ついでというわけではないですが、クラシック音楽以外のフィンランドものも。


e0011761_216792.jpg[ヴァルティナ2枚]

フィンランドのトラッド・フォーク・シーンを賑わせたグループ、ヴァルティナ。
カテゴリーは、一応ワールド・ミュージックになるのかな?



黄色いジャケットのCDは、ヴァルティナの5枚目のアルバム「AITARA」。
曲調は、トラッド&フォーク&???。
なかなかの好アルバム。
ノリが良いのもグー。アメリカで流行ったのも分かる気がする。
日本人に耳馴染みのいい(懐かしさを覚える)旋律も多々あらわれるので、おそらく、年配の方でも楽めるのではないだろうか。

もう一方のCDは、7枚目のアルバム「VIHMA」。
確か、曲の中で「ホーミー」が使われているという理由だけで購入したはず。ちなみに、ホーミーはモンゴルの歌唱法。一時少し出来たが、今はほとんど出来ず。

このアルバムはポップス・シーンを意識して制作されただけあり、かなり入りやすい一枚に仕上がっている。裏を返せば、それは民族音楽色が薄くなっていることを意味する。そうは言っても、ザ・コアーズの「In Blue」ほどの変化ではないが。
8曲目に口琴が使われているのが何だかイイ。私一時期、はまっていたもので。

あ、ご存じですか?口琴。


FIN

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by taka-sare | 2007-11-03 04:39 | 音楽・芸能・芸術 | Comments(0)

[ruokala lokki]

ここ最近、チョイとアウトドア・ライフが続いていました。
まぁ、それはそれでいいのですが...
あまり続くと、私はバランスをとりたくなるわけでして。
つまり、インドア・ライフを満喫したくなるわけでして。

ということで(?)、既にタイトルで気付かれたかもしれませんが...
先週末、遂に観ました。かもめ食堂。
この映画。本当は映画館で観る予定でした。
がしかし。日々満員御礼の噂に及び腰になってしまい。
気が付けば、映画館から姿を消してしまい。
他の「いつか」「その内」観ようと思う映画の仲間入り...となっていました。

今回、観ようと思ったきっかけは
友人達の「かもめ食堂」を観たという話を読んだこと。
そして、つい最近「コピ・ルアック」を飲んだこと。
でした。

これは観る時が来たな...ふと、そう思ったのです。
というわけで、先週末、TSUTAYAでDVDをレンタル。
珈琲を淹れた後、再生ボタンを押したのでした。

・・・

舞台はフィンランド...
んー、今更私が説明することはないですね。なので割愛。
(以下、ネタバレありなので。念のため)

・・・

主人公サチエの生き様が印象的な映画だった。

ミドリが白飯を口にし感極まった時、何も聞かずにティッシュボックスを置く。
理由は聞かない。相手から話しかけてくるまで静かに待っている。
この行動に、彼女の生きる上での姿勢(スタンス)は集約されていた。
彼女は自身のことを多く語らない。
しかし、彼女の言動を見ていると(行間を読むと)それは自然と伝わってきた。

彼女は、変わらぬ思いを抱きつつも、変化することを恐れず拒まない。
主人公には、余程、ぶれない軸があるのだろう。
いや、時にはぶれることもあるのだろうが、程よくバランスを保っている。
堅さと柔らかさの共存。まるで竹のよう。
強く、そして、しなやかに。
だから、例えどんな強風が吹いても、決して折れることはないだろう。

そんな彼女のパーソナリティーは「合気道」という形で表現される。
サチエは合気道を習いたいというミドリに、こう説明する。

先ず、力を抜いて。
体の中心を感じながら呼吸して。
自然の流れと自分の気を同調させて合わせるから合気道。
大切なのは体の真ん中。

合気の心。それこそが彼女のスタンス。

「サチエさんのいらっしゃいは凄くいいんですよ」とミドリは言う。
「確かにそうね」とマサコは応える。

相反する訪問者にこう言われるのは、サチエのスタンスがあってのことだろう。

・・・

型に固執すれば、翼(自由)を失う。
型を見失えば、地面(土台)を失う。

シンをぶらさずに。そして、しなやかに。
そんな生き方が出来たらいいなぁ。
映画を見終わって、ふと、そんな思いに駆られた。

→「コピ・ルアック」というおまじないに思う
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by taka-sare | 2007-10-24 12:34 | 音楽・芸能・芸術 | Comments(4)

[テルミン]

e0011761_1938026.jpg先週末、3冊の本(雑誌)を購入しました。

初めは2冊のみ購入のつもりでした。が、しかし。この本が売られていては購入しないわけにはいきません。
その本の名は「大人の科学」。付録が魅力の科学雑誌。そう、子供の頃に読んだ「学研」「科学」の大人版?のような本です。

ふ〜ん。それって、そんなに買いたくなる本なの?
そりゃ〜あなた。他の号はさておき、今回はテルミン特集なんですよ?そこに、そのテルミンが付録ときちゃあ、もう買わずにはいられないでしょう。いやホントに冗談抜きで。目にしたら即買うべきです(注:かなり自分を基準にしていますので)。


e0011761_19381946.jpg[テルミン miniぃぃぃぃ(ドラえもん風に)]

これが付録のテルミンmini。

制作時間は約10分位(だったかな?)。
ドライバー一本で簡単に組み立てられます。
手のひらサイズですが、実際に演奏が出来ます。
音はさすがに本家のそれには遠く及びませんが
それでも十分愉しめます。


って、何でこんなに入れ込んでいるの?
はい。実は私、昔、購入しようと思案したことがありまして。
(その時は、高額という壁を前に断念)
そんな過去があるものですから。
故に、トイ製品とはいえテルミンを手にした時は思わず
「おおおおぉぉぉ、ついに我が手にテルミンがぁぁ...」

...とはさすがに叫びませんでしたが。
でも、ちょっぴり感じ入るものはありました。いやほんと。

興味が無い方にとってはナンノコッチャですね。
でも、少しでも興味をお持ちの方なら、少しはこの思いが伝わるかと。

・・・

テルミンについての説明は長くなるので割愛。
ドキュメンタリー映画「テルミン」が公開されてから、あちこちで耳目にするようになったので...最近では、のだめカンタービレにも登場しているとのことなので...ご存じですよね?(ツェッペリン好きなら当然?)

例え知らなくても、結構色々なアーティストが使っているので、おそらく耳にはしているはず。なので音を聞けば「あぁ、あれのことかぁ〜」と思うことでしょう。
一応、音の説明をしておきますと...
ノコギリを叩いて「お〜ま〜え〜は〜ア〜ホ〜か〜」とやる芸人知ってます?
もしくは、最近、ノコギリを胡弓のように弾く日本人知ってます?
テルミンから生まれる音は、あの方々が鳴らす音に少し似ています。
え?余計分からない?

・・・

閑話休題。

付録のテルミンを組み立てたら、先ずはチューニングをば。
「...ピィイユゥゥゥ〜〜〜ブゥゥゥ〜〜ゥゥウウッ...」
調整が繊細で、これが結構難しい。
早く演奏したいので、テケトーなところで終了。
先ずは、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドとやってみる。すると...
遠くで聴いていた妻が一言「なんか、お化けが出そうで怖い」。
たはは、確かに。
もしくは、蚊の群れが集まってきそうな音ともいえる(それも怖い)。

テルミンは、チューニングが殊の外重要と言われますが...
なるほど、確かにチューニングは大事だなぁ。納得。
ってことで、今度は素人なりに真面目に合わせてみる。
「う〜ん、こんなものかなぁ?」
では、いきなりだけれど、ドレミの歌でもやってみましょうか。
「ゥゥウ〜 ウウ〜 ウ ウ〜ウ〜ウ〜...」
おー、さらばゴースト。さらばモスキート。
とても褒められたものじゃないけれど、結構曲になって聞こえるではないですか!
音を拾う作業は、宙に張られた見えない弦を押さえるイメージ。
難しいけれど面白い。

いやしかし。これは神経を研ぎ澄ませる必要がある楽器ですね(なんでもそうだけど)。集中力が乱れると直ぐさま音を外してしまいます。本の中でトップ・テルミニストの竹内正美氏が「心理とか感情とか、すべてが動作に表れ、それが音になってしまいます」と語っていましたが...確かに。

テルミンという楽器自体は機械・物理の世界。非人間的。しかしその演奏はイメージ・勘の世界。人間の力に委ねられる部分がとても多い。そこがテルミンが他の電子楽器と違うところであり、そのギャップが他には無い面白さとなっているような気がします。

・・・

その後、違う曲も演奏してみる。
う〜ん。何か音が変だなぁ。チューニングが上手くいっていないのかな?
テルミンは、演奏者を含めた周りの環境にとても影響されると言うからなぁ...
あーあ、こりゃ大変だわい(とか言いつつ、表情は楽しそう!?)。

てなわけで。現在テルミンと格闘中です。


* テルミン *
「テルミン」は1920年に発明された世界最古の電子楽器。この楽器の生みの親は、レフ・セルゲイヴィッチ・テルミン。ロシアの物理学者、発明家、チェロの名手・・・と様々な顔を持ち、波乱に満ちた生涯を送った(抜粋:大人の科学vol.17)。

→ で、他の2冊の本はなんだったの?
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by taka-sare | 2007-10-02 02:53 | 音楽・芸能・芸術 | Comments(6)

[初ジョアンに思う]

コンサートの感想。
「何だか凄かった」
ただその一言です。

彼の場合、良いとか悪いとかそういった評価は何も意味をなさないでしょう。
それ程、ジョアンが醸し出す世界は独特で圧倒的でした。

・・・

公演中は、まるで半身浴をしているかのようでした。
寒くもなく熱くもなく。温かく心地よい。
しかし、気が付くと身体の内側からジワリジワリと熱くなってくる。
そんな感じ。

じゃあリラックス出来たのかというと、そうでもありませんでした。
気持ちよく聞いていたはずなのに、気が付くと固唾を飲んで聞いているのです。

fascinateという言葉には「うっとりさせる」という意味がありますが、元々は、ヘビがカエル等をすくませるという意味から来ていると言います。もしかすると私は、うっとりしているようで実はジョアンにのまれていたのかもしれません。

→More(ちょっと長くなります)
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by taka-sare | 2006-11-13 00:58 | 音楽・芸能・芸術 | Comments(0)

[二度あることは三度ある]

昨夜、ジョアンに会いに国際フォーラムへ行ってきました。
ジョアンとは言わずもがな「ジョアン・ジルベルト」です。

2004年の来日公演を最後に、母国ブラジルでも活動を休止していたというジョアン。
そのジョアンが、沈黙を破ってコンサートを行う...それも日本で。
一度は生で体験してみたいと思っていた私にとって、これは願ってもない出来事でした(過去2度の来日公演はいずれも行くことが出来なかったので)。

しかし…日程的に行けるかどうか分からなかったので、直前までチケットの手配は出来ませんでした。そうこうしている内に時は流れ...気が付くともう公演の初日(4日)を迎えていました。

ジョアンは今年で75歳。コンサートのサブタイトルに「最後の奇跡」とあるように、もしかするとこれが日本で会える最後のチャンスとなるかもしれません。
時代が違ったから...とか、住んでいる場所が違ったから...等で体験出来ないならともかく、この状況で体験しなかったら、後々絶対に後悔するだろうな。そう思ったら、いてもたってもいられなくなりました。
で...急遽、前日にチケットを予約した次第です。
(三度目の来日、それも平日ということもあってか、席は余っていました)

そして当日...

19:00開演。しかし、一向に始まる気配はありません。
やはり今回も、高齢の、もとい、恒例の”神様出勤”なのか!?
まぁ、齢75のジョアン老が地球の裏側から来てくれたんですからね。そりゃあいくらでも待ちますとも(時差ぼけだってあるでしょうしね〜)。でも、これであの伝説のコンサート(所用時間3時間45分)をされたら完璧に終電を逃すよなぁ。
やっぱり早く来てくれ〜。

19:40を過ぎた辺りでようやく場内アナウンスが。
「ただ今、ジョアン・ジルベルト氏がホテルを出られたとの連絡が入りました」
同時に会場内でドッと爆笑が沸き起こる。随分と待たされているのに皆笑顔。

他人の遅刻を許せるなんて...(時間に縛られている)日本人もまだまだ捨てたもんじゃないなぁ。いや待てよ...そんな日本人にすら愛されるジョアンが凄いのかな?まぁいずれにせよ、遅刻してこんなにホンワカさせる人間はそう多くはいないでしょう。もうこうなったら、この調子で日本人をスローな民族に改革してもらいたいものです。ジョアンなら可能です、きっと。

ちなみに...
前日の公演は、”意外にも”ほぼ定刻通りに開始したらしいです。遅刻前提で行動していた人はさぞかし驚いたことでしょうねぇ。もしかすると、これこそが「最後の奇跡」と呼ばれるかもしれませんね、後々(笑)

・・・

それから12.3分経ったところで「ただ今到着致しました」とアナウンス。今度は拍手喝采。なんなの?このコンサートは(笑)
結局、ジョアン老がステージに現れたのは20:00をちょっと過ぎた辺りでした。

散々焦らされたからか、会場は大拍手で歓迎。
しかし…ジョアンが椅子に座り静かにギターの弦を爪弾くや、会場は水を
打ったように静まりかえりました。

そよ風のように肌に触れるジョアンの歌声。
いつしか時間や空間という枠組みは消えてなくなりました。

歌うに連れ声に艶が増すジョアンを見て、私は「まるで真空管アンプのようだ」と思いました。そう、真空管の暖かさ、優しさです、これは。
真空管なら遅刻も納得です。だって、暖気の時間は必要ですから。
きっとジョアンは、開演時刻の19:00からスタートしていたのでしょう。
ただ、暖まるまでに今日は1時間が必要だったのです(なんてね)。

この後起こったことは...どう表現していいか分からないので割愛。

この日と前日の公演は、来年の3月にDVD(映像化は世界初)となるようなので、気になる方、お好きな方はどうぞそちらでご確認下さい。
(おそらく、映像作品はこれが最初で最後になると思います)

(つづく?)


* 追記 *
後日、ジョアンの希望でDVD化の企画は無くなりました。
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by taka-sare | 2006-11-10 23:59 | 音楽・芸能・芸術 | Comments(2)