[ruokala lokki]

ここ最近、チョイとアウトドア・ライフが続いていました。
まぁ、それはそれでいいのですが...
あまり続くと、私はバランスをとりたくなるわけでして。
つまり、インドア・ライフを満喫したくなるわけでして。

ということで(?)、既にタイトルで気付かれたかもしれませんが...
先週末、遂に観ました。かもめ食堂。
この映画。本当は映画館で観る予定でした。
がしかし。日々満員御礼の噂に及び腰になってしまい。
気が付けば、映画館から姿を消してしまい。
他の「いつか」「その内」観ようと思う映画の仲間入り...となっていました。

今回、観ようと思ったきっかけは
友人達の「かもめ食堂」を観たという話を読んだこと。
そして、つい最近「コピ・ルアック」を飲んだこと。
でした。

これは観る時が来たな...ふと、そう思ったのです。
というわけで、先週末、TSUTAYAでDVDをレンタル。
珈琲を淹れた後、再生ボタンを押したのでした。

・・・

舞台はフィンランド...
んー、今更私が説明することはないですね。なので割愛。
(以下、ネタバレありなので。念のため)

・・・

主人公サチエの生き様が印象的な映画だった。

ミドリが白飯を口にし感極まった時、何も聞かずにティッシュボックスを置く。
理由は聞かない。相手から話しかけてくるまで静かに待っている。
この行動に、彼女の生きる上での姿勢(スタンス)は集約されていた。
彼女は自身のことを多く語らない。
しかし、彼女の言動を見ていると(行間を読むと)それは自然と伝わってきた。

彼女は、変わらぬ思いを抱きつつも、変化することを恐れず拒まない。
主人公には、余程、ぶれない軸があるのだろう。
いや、時にはぶれることもあるのだろうが、程よくバランスを保っている。
堅さと柔らかさの共存。まるで竹のよう。
強く、そして、しなやかに。
だから、例えどんな強風が吹いても、決して折れることはないだろう。

そんな彼女のパーソナリティーは「合気道」という形で表現される。
サチエは合気道を習いたいというミドリに、こう説明する。

先ず、力を抜いて。
体の中心を感じながら呼吸して。
自然の流れと自分の気を同調させて合わせるから合気道。
大切なのは体の真ん中。

合気の心。それこそが彼女のスタンス。

「サチエさんのいらっしゃいは凄くいいんですよ」とミドリは言う。
「確かにそうね」とマサコは応える。

相反する訪問者にこう言われるのは、サチエのスタンスがあってのことだろう。

・・・

型に固執すれば、翼(自由)を失う。
型を見失えば、地面(土台)を失う。

シンをぶらさずに。そして、しなやかに。
そんな生き方が出来たらいいなぁ。
映画を見終わって、ふと、そんな思いに駆られた。



あ、そうそう。
珈琲が趣味の私には、おまじないのシーンはとても印象に残りました。
店を訪れた男が、サチエに珈琲を美味しく淹れるコツを指南する場面です。

・・・

珈琲を挽いた豆に指を乗せ、おまじないをかける。

コピ・ルアック。

男は美味しく淹れるおまじないだと言う。
サチエは怪訝な表情を浮かべながらも、男の真似をしてみる。
男は首を横にふると、胸に拳を当て、珈琲を真剣に淹れる。
サチエはその珈琲を飲んで驚きの表情を浮かべる。
同じ珈琲なのに...
「珈琲は自分でいれるより、人にいれてもらう方が旨いんだ」
男はそういって店から立ち去る。

「珈琲は自分でいれるより、人にいれてもらう方が旨いんだ」

これ、常日頃、自分が言っている言葉なので、物凄く共感しました。
珈琲を美味しく淹れる方法。
それは、相手の為に気持ちを込め淹れること。それに尽きます。
事実、私が淹れる珈琲は、自分以外の人に淹れたものの方が美味しい。

そんなことで本当に味は変わるの?
本当です。本当に物凄く変わります。
ちょっとした心持ちの差は、大きな差となってあらわれる。
これって珈琲に限らず、ですよね。

・・・

サチエも人の子。
人が来ないことで、気付かないうちにその思いを忘れかかっていたのかもしれない。

サチエの淹れる珈琲はいつしか、相手の為、ではなく、自分の為、の珈琲になっていた。男はそれを感じとり、珈琲をもって指摘した。サチエは、珈琲を通じて、それに気が付いた。コピ・ルアックのおまじないは、自分の心にかけるおまじないだったのだと。

もしかしたら、フィンランドに来る前は、恋人に珈琲を淹れてもらっていたのかもしれない。または、淹れていたのかもしれない。
男が去った後の彼女の表情は、様々なことを想像させる。

彼女は、この件で、中心線を修整することが出来たのだろう。
この日を境に、サチエの珈琲の味が変わり、そして、お店にも変化が生じ始める。

・・・

最近、自分の淹れる珈琲に「何かが足りないなぁ...」と感じていましたが...
もしかすると...

「コピ・ルアック」

試しに、今日からおまじないをかけて淹れてみることにしよう。
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by taka-sare | 2007-10-24 12:34 | 音楽・芸能・芸術 | Comments(4)
Commented by おひさまママ at 2007-10-25 20:56 x
お、ついに観ましたか「かもめ食堂」
あんなふうに出来たらと本当に思いました。
押付けるわけではなく、静かにふところが深い。

↓我家もほうとうだいすきです。
昨年の冬はなんどつくったことか。
土鍋にたっぷりつくってはひはひ言いながら食べます。
Commented by taka-sare at 2007-10-26 01:16
■おひさまママさん
観ましたよ〜、遂に。
実は、結構スタンスは同じなんですよ、わたくし。
でも・・・実際をみると・・・おかしいなぁ(苦笑)。

>↓我家もほうとうだいすきです。
あれま、そうでしたか!
おひさまママの作ったやつ、食べてみたいッス。
Commented by あっき at 2007-10-26 09:25 x
彼女のような生き方は素敵だなぁと思うけど
私には絶対無理だな(笑
でも「かもめ食堂」が本当にあれば、彼女の懐に抱かれたくて
きっと通ってしまう。。
CMでも今やっていますよね。超熟っていうパンの。
コロッケサンドが妙に美味しそうでぇ~。
しかし小林聡美さん・もたいまさこさん、見ているだけで癒されますよね。。

おまじない入り・タカサレさんの珈琲飲んでみたいです♪
Commented by taka-sare at 2007-10-26 17:41
■あっきさん
私にも無理です。きっと。
ま、私的には、真ん中にシン(心、芯、真)さえあれば
いびつな生き方もアリだと思っているので
それはそれでヨシかと...(←自己弁護?・笑)

> でも「かもめ食堂」が本当にあれば
ホントそうですよね。
もしあったら、絶対、一番目の客になっていたと思います。
(いや、あっきさんといい勝負か!?)

>おまじない入り・タカサレさんの珈琲飲んでみたいです♪
機会があれば!
でも、あっきさん、通だからなぁ。
お出しするのは、ちょっと怖いかも・・・(汗)
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