[鮎を食べて思う]

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知人から頂いた鮎を食べました
容姿良し、風味良し

天然鮎(北海道の某河川)







鮎は広くアジアの東部(日本、北朝鮮、韓国、中国、台湾)
太平洋岸一帯の河川に生息しています。
中でも日本での生息域が最も広く
英語でも「Ayu」と言われる程、我が国特有の魚となっています。

夏の風物詩でもある「鮎」は、別名「年魚」と呼ばれます。
これは、鮎が誕生からわずか1年でその一生を終えてしまうことに由来します。

・・・

「おらが川の鮎が一番美味い」

鮎釣りが盛んな土地に行くと、必ずと言っていいほど耳にする言葉です。

鮎はその性質上、河川に生える苔類を食し成長する為
河川環境そのものが鮎の味となって現れます。
これは、ワインで言うところのテロワールと同じで
鮎もその河川ごとに味が異ります。

確かに、環境の良い河川の鮎は香りが高く、身も締まって舌触りも繊細です。

今回食べた鮎は、精粋という言葉そのものの風味でした。
この鮎たちが泳いでいた川は、さぞかし素敵な環境にあるのでしょう。

・・・

しかし...
今、日本の河川は、見るに堪えない姿となっています。
それは、清流と呼ばれる河川とて例外ではありません。

このまま放っておけば、近い将来
「昔は、おらが川の鮎が一番美味かった」という言葉を
各地で耳にすることになるかもしれません。

・・・

鮎は瓜のような爽やかな香りがすることから
「香魚」という字が当てられています。

それは、清流に棲む天然の鮎にしか持ち得ない香りです。

鮎から香りがなくなる時。
それは、日本から清流が消えてなくなる時といえるかもしれません。

鮎から香りが消え失せないことを祈ります。


* テロワール *

郷土、産地を表すフランス語。
ワインの世界では主に、味わいに影響を与える土壌、地形、気候など
ブドウ畑のおかれている環境を表す言葉として使われる。
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by taka-sare | 2005-08-21 22:40 | 飲む・食べる・呑む | Comments(0)
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