[ドビュッシーに触れる 〜北斎に誘われて〜]

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[ドビュッシー:交響詩『海』/他] 1989年録音

シャルル・デュトワ指揮
モントリオール交響楽団




学生時代に購入したCDを久し振りに聴きました。

以下、このCDを聴こうと思った経緯です。

・・・

北斎展で入手した本を眺めながら)

「メトロポリタン美術館所蔵の『神奈川沖浪裏』、見たかったなぁ」
「『神奈川沖浪裏』って、ドビュッシーの『海』の楽譜表紙に使われたんだよなぁ」
「『海』かぁ。そういえば、しばらく聴いてないなぁ」
「よし、久し振りに聴いてみるか!」

え? 面白味に欠ける?
いえいえ、キッカケって案外こんなものです。

・・・

ご存じかも知れませんが、交響詩「海」の楽譜(初版)の表紙は
北斎の作品「神奈川沖浪裏」が使われています。

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[CDのジャケット裏]

中央に見えるのが、楽譜の表紙です。





ドビュッシーは仕事場にも「神奈川沖浪裏」を飾っていたようですから
余程、この作品がお気に入りだったのかもしれません。

久し振りに聴いた”海”は、北斎とはまた異なる感動を私に与えてくれました。
北斎展に行かなければ、今週はこんなに感動することはまずなかったでしょう。
いやぁ、北斎展に行って本当に良かったです。

・・・

折角なので、ドビュッシーにまつわるお話を。

とある一座がフランス公演にやってきた時のこと。
ドビュッシーは無名の若き俳優を見て
「君は生まれながらの音楽家でダンサーだ。真の芸術家だよ」
と賛辞を送り握手を求めました。
この若き俳優こそが、後に喜劇王と呼ばれる”チャップリン”その人だったのです。

北斎にチャップリン...
"天才は天才を知る"ということなのでしょうか。
やはりドビュッシーは只者ではないようです。

・・・

ちなみに、この話には続きがあります。

若き俳優は、”高名なる音楽家”ドビュッシーと分かれた後
通訳にこう聞いたそうです。

「隣にいた女性は誰?」

...男です。チャップリン。


そして、その後に以下のような会話が交わされたそうです。

「それで、あの紳士の名前は何でしたっけ?」
「あの方は、かの有名な作曲家、ドビュッシーだよ」
「...聞いたことないなぁ」

...素敵です。チャップリン。



* 交響詩「海」と「神奈川沖浪裏」 *
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ドビュッシーは、北斎の「神奈川沖浪裏」にインスピレーションを受け交響詩「海」を作曲したと言われていますが、単に「海の印象を音で描いた」というのが本当のところのようです。
ただ、少なくとも、日本(浮世絵、版画、雅楽)にはかなり興味を示していたようです。
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by taka-sare | 2005-12-07 14:20 | 音楽・芸能・芸術 | Comments(4)
Commented by ちょび at 2005-12-07 19:56 x
タカサレさんの感性に触れて、毎日楽しんでます。特にここ数日、最高です。いつもありがとう。
Commented by taka-sare at 2005-12-08 01:19
>ちょびさん 
こちらこそ、いつも拙ブログを読んで頂きありがとうございます。
とっても励みになります。でも褒めすぎですよ!
細々とやっていますが、どうぞまた立ち寄って下さいね。
Commented by xenical2000 at 2005-12-09 22:39
やっぱり「天才は天才を知る」のでしょうね!
多分「臭い」なのかも知れません?!
私は凡人なので、無臭です(笑)
Commented by taka-sare at 2005-12-09 22:59
>xenicalさん
何を仰いますか!!
xenicalさんからは、とっても良い香りが漂っていますよ!

あ、こう書くと、自分のことまで「○○」と言うことになってしまうのかな?
クンクン...残念ながら、こちらは無臭でした(笑)

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